★キャットフードについて
以前、我が家の飼い猫がもともと偏食気味ではありましたが、食べた後吐いてしまうの繰り返しで段々ガリガリに痩せてしまいました。 そこで、何か良い方法はないのか?と思い、調べていくうちにわかった事を書いております。
なにかのお役に立てれば幸いです。
・キャットフードのラベルに表示されているもの
ペットフード公正取引協議会では、日本語で以下の表示事項を記載しなければならないとされています。
①「ドッグフード」または「キャットフード」である旨を表示 犬と猫では必要な栄養バランスが異なるためです
②ペットフードの目的 「総合栄養食」、「間食(おやつ又はスナック)」、「その他の目的食」の3つの目的のいずれかがわかるように表示
③内容量 正味「g(グラム)」、「kg(キログラム)」などの単位で表示
④給与方法 ペットフードの目的や、年齢、体重によって、1日に与える量や回数も異なりますので、文章や表・図などを組み合わせてわかりやすく
例 成猫体重○k 1日○gを目安として1日の給与量を2回以上に分けて与えて下さい
⑤賞味期限または製造年月 : 賞味期限または製造月日をその胸の表示をアラビア文字で記載
⑥成分 :粗タンパク質、粗脂肪、粗繊維、粗灰分、水分の重量比を「%(パーセント)」で表示
⑦原材料名 主な原材料を使用量の多い順に記載し、10%以上を使用している原材料は必ず表示 「ビーフ」「チキン」「まぐろ」等特定の原料をペットフードの内容量の5%以上使用していなければ、商品名・絵・写真・説明文等に当該原材料を使用している旨を表示してはならない。
使用する添加物名も表示(2009年より)
⑧原産国名 ペットフードの最終加工が行われた国名を表示。国産の場合は省略できる場合もあります。
⑨事業者の氏名又は名前および住所の表示 「製造者」、「販売者」、「輸入者」など、事業者の種類を明示した上で、氏名又は名称、住所を表示
例えば
「この商品は、ペットフード公正取引協議会の定める分析試験の結果、総合栄養食の基準を満たすことが証明されています。」
「この商品は、ペットフード公正取引協議会の定める給与試験の結果、総合栄養食でることが証明されています。」
といった表記が許されています。
日本には、ペットフードの安全性を確かめる公的な監督機関はなく、法律も「愛がん動物用飼料の安全性の確保に関する法律」(ペットフード安全法)が平成21年6月より施行されました。
が、その内容は
・ペットの健康に悪影響を及ぼすペットフードの製造、輸入又は販売は禁止。(ただし平成21年12月1日以前に製造、輸入又は販売したものを除く)
・消費者に対して適切かつ十分な情報を提供するために製造業者名や賞味期限などの表示の義務付け。
・国は国内に流通するペットフードを監視し、問題が起きた時はその廃棄、回収を事業者に対して命令することができる。
といったもので、今までのなにも対策のなかった状態よりは、幾分かマシにはなってはいます。 改正の予定もあるので、今後、期待をしたいところです。
しかし、現在日本で販売されているペットフードは、日本のほとんどのペットフードメーカーが加盟している、ペットフード公正取引協議会が定めた栄養基準に基づいて製造されています。
つまり、総合栄養食の栄養合格基準も幅が広いのです。 (栄養基準は、アメリカ飼料検査官協会(AAFCO)の基準(1997年版)に準拠しています、各国においてもペットフードにこの基準が使われています)
「AAFCO(米国飼料検査官協会)基準合格」と表示されていても気をつけなければなりません。 よく勘違いされるのですが、AAFCO自体が検査を行っているのではありません。
AAFCOが設けている基準に達していると自社メーカーで検査され表示しているだけなのです。 つまり、AAFCOの栄養基準を満たしていなくても、所定の給与試験で満足な結果が得られれば、栄養適正フードとしての表示ができるのです。
ここからが更に問題となるのですが、表示にある「副産物」の中に以下のような問題点があります。 ~AAFCO(米国飼料検査官協会)による原材料の定義~
◎ Meat (lamb,beef,chichen,etc.) ミート(羊肉、牛肉、鶏肉など) と殺された動物から取れた汚染されていない肉で、しかも骨格筋または、舌、心臓、隔膜、食道などにみられる横紋筋肉のこと。これらに付属している皮、腱、神経、血管、脂肪は含んでも含まなくてもよい。
◎ Meat Meal ミートミール、肉粉 血液、毛、ひづめ、角、くず皮、糞、胃、ルーメン(ただし、含有物を除く)部分を精製したもの(脂肪を除いたもの)。カルシウムの含有量がリンの2.2倍を超えていないもの。ペプシン(胃液に含まれる消化酵素)で消化できない残留物が12%以下で、また精製されたものの中の、ペプシンで消化できない粗たんぱく質が9%以下であること。
◎ Poultry(chiken,turkey,etc.) 家禽肉(鶏、七面鳥など) 汚染されていない骨付きまたは骨なしの肉と皮のこと。羽、頭、足、内臓は含まない。
◎ Meat and Bone Meal ミートとボーンミール ミートミールとの違いは肉の他に骨も含んだものを精製したもの。リンを最低4%含む。その他はミートミールと同じ。
◎ Meat By-Products ミート副産物 ミート部分を除いた、汚染されていない、かつ精製されていない動物の組織のこと。肺、脾臓、腎臓、脳、肝臓、血液、骨、胃腸(含有物は除く)などのこと。毛、角、歯やひづめは含まれない。
◎ Poultry By-Products 家禽肉副産物 精製していない頭、足、内臓のこと。糞やその他の異物は除く。
◎ Poultry By-ProductMeal 家禽肉副産物ミール、家禽肉副産物粉 羽を除いた首、足、未発達の卵、腸などから精製して粉にしたもの。
とされてます。つまり内臓、骨、血液、頭、手足、くちばし、爪、皮膚、皮毛、糞尿等、人食用にならない部分が含まれているのです。
メーカーによっては、病気になって廃棄寸前の肉や実験動物の肉をペット不ウード用に転用している所もあります。
※内臓は一番栄養があって一番おいしい部分で、ビタミン、ミネラル、リン、塩分、繊維等、栄養の宝庫です。ただし、腐りやすく保存方法が問題となのです。
コスト面を考えても、輸送段階での冷蔵は望めないでしょう。内臓が良いとされるのは新鮮なものだけなのです。
これらは、いわゆる「4Dミート」と呼ばれています。
「Dead(死亡した)」 「Dying(死にかけている)」 「Diseased(病気の)」 「Disabled(負傷した)」これらの英単語の頭文字D4つをあわせてそう呼ぶのです。
これらの肉(家畜)は不自然な条件下で飼育されていて、 成長促進や肥満のためのホルモン剤、病気を防ぐための抗生物質害虫を防ぐための殺虫剤など数々の薬品を与えられています。
これらの薬品は食肉として出荷する直前の一定期間、投与禁止のものが多く、検査時に薬品が数値以上残っているものは不合格となります。 その不合格の肉を使ってペットフードを作っているのです。
つまり、人間が食べれない安い原料を使ってコストを削減する。 ペットフードにはこのような訳があるのです。ご自分の目で確かめて良質なご飯をあげてください。
★その他 (気をつけた方が良いところ)
○ 賞味期限について おいしく食べられる期間をいいます。通常製造から1年間で、3年を超えて表示しないようになっています。
でも開封してしまうと品質は急速に劣化しますので、ドライフードでも1ヶ月以内で食べきるように計画的に買いましょう。
○ 最終的に加工された国の表示について 外国産の魚でも日本で作れば、メイドインジャパンとなります。
缶詰等は、製造はタイやフィリピンっていうところは多いのです。スーパーなどで特売品として売っているものは国産の表示があっても外国産と思った方が良いでしょう。
製造工程の見えないものは衛生的な不安や原料に対する不安があります。
○ 輸入フードについて
数週間かかって日本にやってきます。空輸のものもありますが大半は、船でコンテナで輸入されます。
安価で量の多い並行輸入のものは、基本的にその国の国内用ですので、日本の高温多湿により品質低下やパッケージの強度に問題がある可能性が高いです。 正規代理店で扱う物は、日本用の梱包や容器に配慮したものになっています。(一部を除く)
ただし、ここで気をつけて頂きたいのはその代理店の保存方法や配達方法です。
夏場に何も対策のない所のものは、いくらプレミアムフードといえど危険な食べ物になります。
※当キャッテリーでは、「人間が食べられるものでなければダメ!」という法律があるヨーロッパ系のフードをあげています。
○ 酸化防止剤について
フードの酸化を防ぐためのエトキシキン(ベトナム戦争で有名な枯れ葉剤に使われていたもの。ごく微量なら使用してもいいとされている国があります) 日本でも今回のペットフード安全法で1tあたり150ppmならば認められています。(犬用は75ppm)
他に BHA・BHTなどの酸化防止剤は発ガン性があると分かっているので、お気をつけください。
「ペット安全法」でパッケージ表示が義務付けられましたが、実際の安全性は???となります。
また、違う言葉で表示されるとわからないのが現状です。
ちなみに、表示に「ビタミンC」とあれば酸化防止剤が入っている可能性があります。(犬・猫はビタミンCは生合成できます)
○ 粗繊維について
イコール 粗繊維=食物繊維と思われますが、これはペットフードを酸とアルカリの各溶液で煮沸処理して、溶けないで残る部分から油分と灰分を除いた成分をいいます。 食物繊維には酸とアルカリ処理で溶けるものも含まれているので、正確には粗繊維は食物繊維の一部となるのです。
・成分(リグニン・セルロース及びヘミセルロース、ペクチンの一部)
○ フードについて
いつまでも1種類だけをあげるのは避けて下さい。 理由は、同じメーカーの同じ種類だけだと、栄養素が偏ってしまうからです。
といっても、猫は食べ物について飽き性なコが多いので、自然とローテーションができますが(笑) ただし、お腹のゆるいコは、あげ方を工夫して下さい。